マーケティング ブログ

「導入して終わり」で安心していませんか? 〜SFA導入初級編:度量と力量〜

作成者: 原 友香|2018/00/08

 

導入時に必要なのは「度量」と「力量」

 

「SFAを導入したから営業改革が出来た」と安心していませんか?

SFAの販売会社の営業が提案する内容のまま導入したにも関わらず成果が出ていない、とお困りではありませんか?

SFAは導入してからが本当の改革の始まりです。導入はその一歩にしか過ぎません。

 

  

 

営業支援システムとしてのSFA

まずは、「SFA」とは何かをおさらいしましょう。

SFAとは、Sales Force Automationの略で、営業支援システムの事を指します。営業支援システムの例として、salesforce、eセールスマネージャー、Orcle CRM ondemand、顧客創造日報、KnowledgeSuite、ZOHO CRM、DynamicsCRMなどがあげられます。

つまりSFAとは、営業活動のあらゆる情報をインプットし、その情報から成功を導き出す為の判断ができる、いわばナビゲーションシステムです。地図でもあり羅針盤の役割を担います。

※Automationとあるので、AIのように情報のインプットだけで全自動で営業力が向上すると思われるかもしれませんが、まずはナビゲーションシステムを操る技術が必要です。Automation ≒ AIについては後日談でお話します。

情報量が乏しければ適切な判断(指示、マネジメント)が出来ません。
情報を増やす為には営業パーソンの日々の入力徹底と、それを促す為の仕組みづくりが不可欠です。

また、情報量の多さに関わらず、判断する側の適切なスキルが整っていなければ適切なマネジメントは出来ません。

判断する側の適切なスキルとは何でしょうか?

それはずばり、使う側(=経営者、マネージャ層)の「度量」と「力量」です。

小難しいITスキルや知識などは不要です。

 

活用スキルとしての「度量」


SFAを導入されたことのない企業にとって、今までの営業管理といえば、日報での活動報告や、エクセルを使った数字管理(ヨミ表とか言いますね)でしょう。また、上司部下間での電話や対面での営業報告もあるでしょう。

それらの営業活動に関連する業務報告内容すべてがSFAで一元的に管理できるようになるのです。

管理できるだけではなく、SFAを見ればあらゆる情報が蓄積されているわけですから、いちいち部下に二度手間になるような確認をする必要もなくなるのです。

ですが、導入当初は慣れない使い勝手から、SFAではなくエクセルで報告を纏めるよう指示を出したり、一度SFAで報告している日報を電話で再度同じ内容を報告させたりといったケースがよくあります。これでは、現場の営業パーソンにとって、「せっかくSFAに入力しているのに、上司は見てくれてない」「SFAに情報をインプットすることが二度手間になる」と思われてしまい、今までのやり方で、何も変わらない状況になってしまいます。

その結果、情報を蓄積することが出来なくなってしまい宝の持ち腐れになるというケースがよくあります。

情報量を増やしていくためにも、経営層やマネジメント層もSFAを活用する、という度量が必要なのです。

経営層やマネジメント層の方々にとって新たなツールを使うことに抵抗があるかもしれません。ですが、従来のやり方ではなく全く新しい形で営業改革に取り組もうという思いでこのブログをご覧になっていると思いますので、その思い(度量)さえあれば間違い無く新しいツールにも慣れ、改革は継続できるでしょう。

 

判断スキルとしての「力量」

大きな度量でSFAの導入を決断し活用を継続していても、インプットされる情報に対する判断が間違っていれば正しい道標にはなってくれません。それらの情報から正しい筋道を見出す判断力=力量が必要になってくるのです。
導入しても一朝一夕に判断する力量が上がるわけではなく、継続するための度量が重要です。
どのような判断なのか?
企業それぞれで判断指標は異なるでしょうが、例えば「優秀な営業パーソン達の活動方法や提案手法の共通項は何か?」「競合他社に負けた要員となるのは価格以外のどんな要素か?」「顧客に担当営業を割り振る際、どのような判断が適切か?」などです。それら判断がSFAを活用すれば必要な情報にすぐに辿り着き、迅速かつ的確な判断を下せるのです。
上記以外にも日々のあらゆる営業活動で判断が必要な場面がありますが、それらは追ってブログで掲載したいと思います。

経営層やマネージャの方々は、SFAを導入しても失敗する理由が企業それぞれで千差万別、だと思われるでしょうが、基本的には上記の度量と力量が根本的な理由が圧倒的に多いのです。

以上、SFAの導入にあたって基本的な心構えを記しましたが、次のブログでは一般的なSFA導入失敗事例から学ぶ「〜SFA導入中級編:成功へのステップ〜」をお伝えしたいと思います。