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AIで高度な分析結果を!Salesforceの機能「Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)」とは?

作成者: 原 友香|2018/45/28

 データ分析にAIを活用しよう!


 

こんにちは!マーケティングデザインの原です。

今回は、AI分析が出来る、Salesforceの機能「Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)」

について紹介します。ストーリー機能を、日本語でどこまで使えるのか、実際データを入れるとどんな感じなのか…

気になるポイントを一緒にチェックしていきましょう!

 

 

◆目次◆

  1. Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)とは?
  2. デモ動画でイメージをつけよう
  3. Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー」で出来ること
  4. Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー」設定・有効化

  

 

Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)とは?

 

 

Tableau CRM (旧 Einstein Analytics) は、Salesforceで今注目の分析機能です!

Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)では、「ストーリー」と言われる、成功ビジョンのシナリオ、目的といったような類も提案してくれます。

ストーリーの作成では、ソフトウェアや統計モデルを構築することなく、膨大なデータを自動で分析し、事実・原因・予測的な洞察などを明らかにします。

社内で持ちがちな先入観...そういったものを省く客観的な事実、回答、説明の分析結果が生成される仕組みです。

こちらに公式の紹介動画(英語版)がありますので、ぜひイメージをつける為に視聴してみては如何でしょうか?

補足:日本語字幕で見られる裏技もありますよ! 

【追記補足】Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー作成」は、「Einstein Discovery」と呼ばれていました。

「Einstein Discovery」が、「Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)」の画面に統合された関係です。画面レイアウトが少し異なる場合はありますが、基本的な機能は同じのようです。詳しい詳細はSalesforceの「Winter '19 リリースノート」をご参照下さい。

 

デモ動画でイメージをつけよう

 

【裏技】動画やサイトが英語が苦手でも大丈夫!

STEP①サイトを翻訳する

 画面は、英語になりますが、日本語にする裏技があります。Chromeのブラウザをご利用であるならば、右クリック「日本語に翻訳(T)」を活用すれば、下記のような画面になりますので試してみてはいかがでしょうか。

  (一部、自動翻訳の問題で変わった日本語の言い回しがまざりますが、システム画面的には、特に大きな問題はなく利用できるかと思います。)

 

 

STEP②動画を日本語字幕で見る

字幕設定があるものに関しては、完璧な日本語でないにしても、日本語でも見ることが可能です。

①Youtube画面・歯車ボタン「設定」

②字幕、自動翻訳にて、「日本語」を選択

英語を日本語で視聴する方法、ぜひ一度お試しください!

 

【Tableau CRM内の画面】
UIや名称の変更等が近年ありましたが、2021/3月時点では「作成」ボタンから「ストーリー」を作ることが出来ます。

カスタムでデータセットから作成することも出来ますし、英語テンプレを活用するのも良いかと思います。

 

 

Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー」で出来ること

 下記のトレイルヘッドのデモサンプルを使って解説します。UIがバージョンアップ等で異なる場合もありますが、基本的な概念の理解に役立ちます。

まず、Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー」を初めて利用する場合は、自社のデータを利用して、いきなり分析するよりも、トレイルを使って仕様を理解することをお勧めします。クロームブラウザで開けば、右クリック「日本語に翻訳(T)」を活用して日本語画面にするもとも可能です!

画面は完全に日本語訳されている訳ではないので、その点はご了承頂ければと思います。デモデータについては、英語データだと見づらかったので、日本語デモデータを自作しました。ブログ第2弾「英語・日本語比較編」で詳しく説明する予定です。

★お勧めトレイル★

トレイル名:Einstein Discovery でのインサイトの取得https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/trails/wave_analytics_einstein_discovery

主な機能は、下記のようになっています。

  1. ストーリーの作成(CreateStory)
  2. 事象を知る(何が起こった)
  3. 原因を分析(なぜそれが起こったか)
  4. 期間における変化を確認(時間の経過とともに変わったこと)
  5. 予測(何が起こるか)
  6. 比較(違いはなんですか)
  7. Einsteinからの提案(改善する方法はありますか)

 

デモデータは、自動車部品会社のサンプルを利用しました。

 

①ストーリーの作成(CreateStory)

  • インポートしたデータに沿って、ストーリーが提案されます。もちろん、手動で設定することも可能です。

今回の場合、データセットのデータに基づいて、「APdistファイルに対して、マージンを最大に」といったストーリーを提案してくれました。(ここでのストーリーとは、イメージとして、成功ビジョンのシナリオ・目的のような類です。)



②事象
を知る(何が起こった)

※Tableau CRMの画面では、「インサイト」で確認することが出来ます(2021/3月時点)

画面右横のタブ、アインシュタインの洞察の項目があります。

①その部分で、各種選択が可能です。ここでは「何が起こった(what happened)」を選択します。

②分析結果は、左側に表示され、「製品ごとのマージン」分析グラフが出てきました。

事実に基づき、何が起きたか、また、特異なケースが発生していることも比較して分かるようになります。

注目すべき特異項目は、オレンジや青といった色がついて表示されます。

 

③原因を分析(なぜそれが起こったか)

※Tableau CRMの画面では、「インサイト」で確認することが出来ます(2021/3月時点)

①アインシュタイン洞察の項目で「なぜそれが起こったのか(Why It Happened)」をプルダウンで選択します。

②結果が表示されるので、まず1番上を確認

③左に結果が表示されます

この場合、結果として「ウォーターフォール図」が出てきました。

この図の見方を簡単に解説します。

左端にGlobalOutcome(製品全体平均)、右端にObservedOutcome(該当製品)があります。

この2項目だけ比較すると、(該当製品)が、(製品全体平均)より高いことが分かりますね。

その2つの差は、一体どうやって生まれたのかが、間にある「上昇下降」のグラフバーで示されています。

どういった要素で、右端の結果にたどり着くのかがこれで分かります。

プラス要素の場合にグラフが上昇しマイナス要素の場合に下降します。

 

④期間における変化を確認(時間の経過とともに変わったこと)

※Tableau CRMの画面では、「インサイト」で該当する期間を指定し確認することが出来ます(2021/3月時点)
「時間の経過とともに変わったこと(What Changed Over Time)」をプルダウンで選択します。

パラメーターの切り口ごとに、期間における変化分析が可能です。


⑤予測(何が起こるか)

※Tableau CRMの画面では、「予測」に集約されています(2021/3月時点)

「何が起こるか(What Could Happen)」をプルダウンで選択します。

データから見る予測結果です。例として、販売代理店ごとのマージン予測を出しています。

個別にクリックすることで、何の要素で影響されるのかを確認することが可能です。

 

⑥比較(違いはなんですか)

 ※Tableau CRMの画面では、「インサイト」に集約されています(2021/3月時点)

「違いはなんですか
(What Is The Difference)」をプルダウンで選択します。

比較する要素を設定します。例として、「製品」における、地域「インド」「イタリア」で設定しました。

結果としては「製品がハイブリッドモーターの場合、イタリアはインドに大きく遅れをとっている」と出ました。

その原因を、ウォーターフォール図における「インド⇔イタリア間」の複数項目の要素で、確認することが出来ます。

 

⑦Einsteinからの提案(改善する方法はありますか)

※Tableau CRMの画面では、「予測」に集約されています(2021/3月時点)

「改善する方法はありますか
(How Can I Improve It)」をプルダウンで選択します。

その中で、「販売代理店ニシズの時、製品を”オールタネータ”から”ベルトドライブ”に変更する」を選択。

このように変更した場合、マージンがUPすると予測されました。

その要因は、下記のように、間の要素をクリックすることで詳細を確認することが出来ます。

以上が、Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー」で出来ることになります。

今回は、基本的な概要の紹介でしたが、要素をクリックして、どんどんと原因を深掘りしていくことが出来ます!

  

 Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー」設定・有効化

事前に、必要なライセンスについては、所属企業によって異なると思いますので、「TableauCRM学習マップ」を参考にSalesforceの営業担当者に確認しておきましょう。

★Tableau設定におすすめ★

Tableau CRM学習マップ
http://www.einsteinanalyticslearningmap.com/jp

 実際に、弊社の組織でもTableau CRM (旧 Einstein Analytics)の「ストーリー」の設定を行っています。どう分析結果を出したかについては、順を追ってブログ、「実際に設定してみよう!~事例編」で詳しく紹介する予定ですのでお楽しみに!

 今回の「AIで高度な分析結果を!Salesforceの機能「Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)」とは?」如何でしたでしょうか?

 

社内のマーケター・データアナリストが、統計を集計してレポート分析したりしていた一連の仕事を、ついにデータをインポートするだけで、AIが答えてくれる時代になりました。

Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)のAIのポイントは、「社内の忖度」や「色メガネ」がないということ!!

社内でデータ分析をしてしまうと、グレーゾーンを保留にしたり、分析する人の意向というものが反映されてしまう事が稀にあります。

AIはデータありきで提案してくるので、「事実ベースの正論」で提案してきます。場合によっては、目を背けたくなるような「データの事実」と向き合うことになるかもしれませんが、それも改善・事業成功の為!

ぜひ、AIの時代に、Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)を活用してみては如何でしょうか?それでは次回もお楽しみに!


 第2弾⇒Salesforceの機能、Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)を日本語で使う方法とは?

 第3弾⇒Salesforceの機能「Tableau CRM (旧 Einstein Analytics)」を使った事例を紹介します!