執筆者:サイト管理者
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株式会社SYNTHでは、2014年の開業当時からマーケティングデザインにマーケティング支援を依頼しています。支援を依頼した背景や具体的な施策の内容、その成果などについて、代表取締役社長の田井 秀清氏に詳しく伺いました。
SYNTH(シンス)について
- 株式会社SYNTHは、2014年3月設立。大阪の堂島浜に380坪のフロア面積を持つ、同一ビルでは西日本最大のサービス付きレンタルオフィスを提供している会社です。レンタルオフィスのほか、バーチャルオフィスやコワーキングスペースとしての利用も展開中。
マーケティングデザインにマーケティング支援を依頼
—SYNTHが実施しているマーケティング活動の目的について教えてください。
まず、マーケティングデザインとは、開業時の集客から、見学者の成約率アップ、そして事業規模の拡大のための集客を目的とし、マーケティングからセールスまで幅広くお付き合いさせていただいております。一緒に経営に携わる“伴走者”のような関係で、3年以上に及んで事業を育んでいます。
—マーケティング支援を依頼した成果はいかがですか?
2014年7月のオープン時点は、フロア面積170坪、個室数約45部屋でスタートしました。わずか1年でお貸しする部屋がなくなるほど発展できたため、2015年11月に増床を決意。フロア面積が220%アップの380坪まで増床し、個室数も約90部屋に増加しました。このときに同一ビルでは西日本最大級の広さを持つサービス付きレンタルオフィスとして飛躍することができました。
このような成果の要因は、マーケティングデザインとタッグを組んで集客に取り組んできたことだと思っています。私たちが予定するよりもはるかに早く、事業拡大が実現いたしました。
マーケティングデザインへ依頼をした背景
—オープン時の課題と、マーケティングデザインへの依頼の背景をお聞かせください。
まず、私たちが提供している「サービス付きレンタルオフィス」は、まだまだ歴史が浅い事業になります。開業した2014年当時は、サービス自体の知名度が低く、そのためマーケットも小さく、ターゲットも手探りの状態でした。そこでマーケティングの専門性を持ち、事業の伴走者となってくれる会社を探していたときに、マーケティングデザインと出会いました。
その後、マーケティングでは、ターゲットの抽出からはじまり、見込み客の獲得・育成、セールスにおいては成約率の向上とそれぞれのフェーズに沿ってご支援していただいております。
デジタルとアナログから集客する、二つのマーケティング活動
—実際にどのようなマーケティング活動を行いましたか? 具体的な施策について教えてください。
私たちは、マーケティングにおいてはデジタルとアナログの両輪を回しながら展開しています。まず、集客媒体で使ったインターネット広告と紙媒体についてひとつずつご紹介いたします。
(1) 見込み客に届ける、インターネットを使ったマーケティング活動
そもそも私たちには、ターゲットが見えていなかったため、最初にマーケティングデザインと一緒にターゲットを抽出しました。「誰が顧客になるか」という仮説がなければ施策の輪郭が曖昧になり、広告で使うキーワードやコンテンツが響きにくいからです。
その後、リスティング広告の運用とリンク先のランディングページの制作、またFacebook広告の運用もお願いし、ABテストを繰り返しながら効果の高い広告を実証していきました。
また、ランディングページはひとつではなく、提供するサービスに合わせて複数種類制作。よりターゲットのニーズに合った媒体を突き詰めていきました。
(2) “見込み客の卵”から“見込み客”へ。ユーザーのすそ野を広げるチラシを使ったマーケティング活動
次に、サービス付きレンタルオフィスを知らない方々に対しては、アナログな手法を選んで認知度アップに励みました。紙媒体とインターネット広告の大きな違いは、お客様の手元にカタチを残せる点です。紙媒体は、私たちのサービスを知らないお客様にも見ていただけ、興味を持っていただくきっかけが作れます。
具体的には大阪の地図を見てエリアを選定し、事業所が入ったビルに絞ってチラシをポスティングしました。そのあと、配布したエリアのどこからアプローチがあったかを分析し、集客しやすいエリアを特定していきました。
このようなデジタルとアナログの二つの手法を中心にマーケティング活動を実施することで、サービス付きレンタルオフィスを知っている方に対しても、知らない方に対しても、弊社の情報が届き、興味を持ってもらい、そして問い合わせてもらうことができるようになりました。
また、実際にお問い合わせをいただいた方に対しても、どのようにアプローチをしていくと効果的なのか、マーケティングのその先にある営業活動までご支援していただいております。
成約率がアップする営業支援活動
—営業面でも課題があったのですか?
次なる課題が、お問い合わせをいただいてからの成約率です。
お問い合わせからの成約率が伸びず、成約に至らない原因を払拭する必要がありました。しかし、その原因が対応したスタッフのスキルなのか、それともサービスなのか、価格設定なのか、「選ばれない理由」が私たちにはわからずにいたのです。
—成約率アップのために行った施策はどのようなものでしょうか?
そこで、マーケティングデザインに相談したところ、「営業活動の見える化を行ってはどうか」とアドバイスをもらいました。営業活動が可視化できば、どこがボトルネックになっているのか明確になります。そこさえクリアできれば、無駄がなく効率的な営業活動が実現するのです。
これまで、見学に来られた方へのアプローチは営業担当者に任せており、どういったアプローチをしているのかブラックボックスとなっていました。スタッフがそれぞれ独自の方法をとっていたので、営業担当の業務を見える化をすべく、SFA(営業支援システム)とCRM(顧客関係管理)を兼ね備えた営業支援ツール(Salesforce)の導入に至ったのです。
—営業支援ツール導入後、その成果はいかがでしたか?
営業支援ツールを使って情報を共有するようになってからは、仕事の漏れがなくなり、見学後のフォローもスタッフ全員がスケジュール通りにできるようになりました。また、電話での対応についても、お客様情報の共有ができるようになったことで、誰でも、即座に対応することができるようになりました。
それだけではありません。ツールを導入したことで、営業担当者の独自のアプローチ方法や癖というものが表面化されました。正直、嫌がるメンバーもいましたが、このような経緯があって私たち共通の「型」ができたという大きな変化が得られました。見学に来られたお客様とのご挨拶、ご面談後に送るメールに関しても、見える化をすることによって、スタッフ全員が同じクオリティを保って対応できるようになったのです。
このような営業活動の変化は成約率にも表れています。これまで34%だった成約率が39%までアップし同業他社にはない高い成約率に達することができました。
マーケティングデザインへの評価
—それでは、数多くのマーケティング会社のなかから、マーケティングデザインを選んだ理由は?
たくさんのマーケティング会社がありますが、自社のパートナーを選ぶときは、経営学の知識をお持ちの会社にお願いしたいと考えていました。さらに言うと、実践型だけのマーケティング会社には依頼するつもりはありませんでした。
そこで、経営学に基づくフレームワークと実践的なノウハウ、そしてコンテンツ制作まで一手にお願いできるマーケティング会社を探したところ、マーケティングデザインが該当したのです。
マーケティングデザインの代表の廣見さんは、マーケティングの専門家であり、現在も大学院の博士課程に在籍して研究を重ねているということで、生きた経営学の知識をお持ちです。
—印象に残っているアドバイスはありますか?
事業は順調な時期もあれば、伸び悩む時期もあります。そういったときに私が見直すのは、自社のサービスでした。どうしてもサービスに原因があると考えてしまい、改善点ばかりを探していました。
ところが、マーケティングデザインに相談をすると、「ホームページからの流入はあるし、見学にもきちんと来てくれている。それでいて成約率に課題があるのならば、お客様に伝える内容を見直してみては?」と私たちとは違った視点からアドバイスをいただくことができました。
このアドバイスによって、今までの思い込みから頭を切り替えゼロベースで考え直すことができました。先ほどの営業支援ツールの導入につながる話ですが、商品の売り方や見せ方を変えた結果、成約率に劇的な変化が現れたのも、的確なアドバイスがあったおかげです。
SYHNTHのこれから
—SYHNTHの今後の展開についてお聞かせください。
現在、堂島浜のオフィスが満室に近いので、次の展開を考えています。早く出店先を考えたいところですが、場所が変わればマーケティング活動も変わります。また、ゼロからのマーケティング活動が必要になりますから、新規出店においてもマーケティングデザインにはご支援いただき、事業拡大のパートナーとしてお付き合いいただきたいと考えています。
—マーケティング会社への依頼を検討している中小企業の経営者に向けてアドバイスがあればお聞かせください。
「販促は丸投げしたい。ラクして売り上げを伸ばしたい」と考えている経営者には、私たちが選んだ方法は向かないかもしれません。なぜなら、小手先だけのノウハウやテクニックだけでお客様を獲得ほどビジネスは甘くなく、私たち経営者にとっても勉強が必要だと思うからです。
その点、マーケティングデザインは厳しい会社です。私たちにも勉強することを求めています。そういった厳しさは自分自身の糧になっておりますので、「本当にお客様にいいものを作りたい。だけど、どうやって届けたらいいのかわからない」という方にとっては一番のパートナーになってくれるのではないでしょうか。
—最後にマーケティングデザインに向けてメッセージをお願いいします。
いつもご指導をいただきありがとうございます。おかげさまで、一手、二手、三手先の対策が打てるようになった点が非常に大きな成果だと思っております。今後ともよろしくお願いいたします。
「これからも末永く、私たちのチャレンジにお付き合いいただければ嬉しいです」
~お忙しいなか、取材にご協力いただきありがとうございました~
取材日時:2017年2月※ 文中に記載されている数値など情報は、いずれも取材時点のものです