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【Einstein Analytics】ストーリー作成において「Other」が多い場合はどう除外するのか?

執筆者:原 友香

  

ストーリーで分析!

EinsteinAnalytics_Salesforce_delete_other_01

 

 

AI分析が出来る、Salesforceの機能「Einstein Analytics

(アインシュタイン・アナリティクス)

今回は、ストーリー分析における「Other」項目への対応として、

除外していく設定を紹介します。

 

 

◆目次◆

  1. 【復習】Einstein Analyticsとは?
  2. 事例:Einstein Analyticsを使って分析へ
  3. データセット・レンズ画面で確認
  4. 「Other」項目はどこから集計されたのか?
  5. 「Other」を除外する方法
  6. 変更したストーリーを確認

  

 

【復習】Einstein Analyticsとは?

 

Einstein Analyticsは、Salesforceで今注目の分析機能です。

Einstein Analyticsでは、「ストーリー」と言われる、成功ビジョンのシナリオ、目的といったような類もAIで提案してくれます。

詳しくは、下記のアインシュタインシリーズをご参考下さい!

 

 

 

【追記補足】Einstein Analytics(ストーリー作成)は、「Einstein Discovery」と呼ばれることもあります。

EinsteinDiscovery(ストーリー作成)はデータセットを元に作成しますが、下記のような場合があります。

EinsteinAnalytics_Salesforce_delete_other_06 

ストーリーを作成したが、Otherが多くて、思ったようなアウトプットが出てこない 

不明な値が一体何か調べたいが、元データのダウンロード方法もわからず、困っている

 

 

事例:Einstein Analyticsを使って分析へ

 

前回の第3弾で作成した実際の事例を元に、解決していきましょう!

今回、事例として関連会社マックスヒルズのSalesforeデータを使用しました。

マックスヒルズは、スポーツクラブ向けの集客を支援する広告代理店となります。

※詳細については、こちらを先にご確認下さい⇒Salesforceの機能「Einstein Analytics」を使った事例を紹介します!

 

 【設定したストーリー目標と条件】

  1. 商談粗利額をMAXにしたい
  2. 対象者は商談所有者(営業担当者)6人
  3. 期間は直近の3年(例:2016/1/1~2018/12/31)

 

この条件で出たアウトプットがこちらです。

Einstein Analytics_jirei_10

 

営業担当者における、粗利額増加に関して知りたかったので、上記の指標を設定してインサイトを作成しました。

「A」の担当者に変更すると「XXXX」分、粗利額が増加する、といったような予測をたててくれ、

気になる項目リンク(青字)をクリックしていくことで、マイナス・プラスの原因となっているデータを掘り下げることが出来ます。

ここで問題となるのが、赤枠の「Other」です。EinsteinAnalytics_Salesforce_delete_other_01

分析する上で、不明な項目「Other」が多すぎる…営業担当者Aから「Other」にといわれても、困りますよね。

ストーリー上で、指標を絞り「OwnerId.Name」で表示してみても存在します。

 

 

データセット・レンズ画面で確認

 

「なぜOtherがこんなにも多いのか?」という原因を少し探っていきましょう。

そうゆう場合は、元データを確認するのが基本です。

もしかしたら、元データに「Other」という項目が存在しているのかもしれません。

ストーリーからは残念ながら、データを表として、インポートすることが出来ないそうです。(Salesforceサポート確認:2019/1月時点)

ですから、対応として、ストーリーの元データとなっている該当のデータセットを、レンズで開いて確認する必要があります。

データセット・レンズの作成についてはこちらをご参考下さい。

 

★Salesforce提供・Einstein Analytics★

 

 

 【データセットの作成はこちら】Analytics データインテグレーションの基本

https://trailhead.salesforce.com/ja/content/learn/modules/wave_enable_data_integration_basics

 


【レンズで確認・簡易手順】

  • ①ストーリーの元となっているデータセットを選択
  • ②「新規レンズ」タブが立ち上がる
  • ③右横で「テーブル比較」を選択

 

EinsteinAnalytics_Salesforce_delete_other_05

 

④グループ化単位で、「OwnerId.Name」を選択

⑤条件で、期間を設定

 

結果として、OwnerId.Name(商談所有者)の列を見ると、Otherの項目はありませんでした。
では、この「Other」は一体どこから集計された項目なのでしょうか?

EinsteinAnalytics_Salesforce_delete_other_04

 

  

「Other」項目はどこから集計されたのか?

 

Salesforceのサポートと確認しながら、ストーリーで「Other」項目が現れた原因が判明しました。

今回の場合、下記の2つのいづれかに該当したようです。


【ストーリーでOtherが集計される条件】

  1. AccountID.Name で数名除外されており、"Combine all into new Other column" が選択されているため、除外されている方も Other になります。

  2. 「Einstein Discovery は、Variable が 25 未満の場合には、自動で Other にカテゴライズされます」(Variable=変数)

 

 

「Other」を除外する方法

 

[2]は仕様的に仕方ないとしても、[1]はすぐに解決が出来ます。

 

【除外手順】

①ストーリーを開き、画面右上にある歯車アイコンをクリック

②オプション "Ignore all unchecked" にして再度ストーリー作成

EinsteinAnalytics_Salesforce_delete_other_03

 

 

  

変更したストーリーを確認




下記が、再作成されたストーリーの画面です。データの結果も、Otherが入らず、

また、左側のアドバイスメッセージも、より具体的な内容に変わったことが分かると思います。

※変更後のストーリー名:DEMO_営業商談分析_0131

EinsteinAnalytics_Salesforce_delete_other_06

 

今回の「【Einstein Analytics】ストーリー作成において「Other」が多い場合はどう除外するのか?」如何でしたでしょうか?

データの集計・分析はEinsitenの人口知能(AI)がやって提案してくれます。ただし、元のデータが整理されてない状態だと、

結果項目に「Null」や「Other」が多くなってしまい、結果としてのアウトプットの質が悪くなってしまいます。

そうならない為にも、こういったメンテンナンスや調整が必要です。

次回も、ストーリーで提案されたアウトプットを見ながら、 少しづつ精度を上げていきましょう。

それでは次回のアインシュタインシリーズもお楽しみに!

 

 第1弾⇒AIで高度な分析結果を!Salesforceの機能「Einstein Analytics」とは?

 第2弾⇒Salesforceの機能、Einstein Analyticsを日本語で使う方法とは?

第3弾⇒Salesforceの機能「Einstein Analytics」を使った事例を紹介します!

 

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廣見 剛利
代表取締役社長

20代の頃から、営業会社の組織を率いるかたわら、営業の重要性を認識しながらも、営業の限界について自問自答をし続ける。30代でCRMとSFAに出会いその限界を打破する光が見えつつも、変革しなければならないプロセスの多さに愕然とする。40代に入りマーケティングオートメーションと出会い、見込み客獲得から、見込み客教育、商談化のプロセスの自動化について体現する。商談化前が自動化されることにより、商談後の生涯顧客価値を最大化させるプロセスの見える化、見える化による再現性のある営業組織づくりを実現。同じ悩みをもつ日本企業の解決策を提供すべく、マーケティングデザインを設立。詳しくはこちら

三宅 毅
CMO(最高マーケティング責任者)
2000年半導体部品メーカーに入社。企画部門にて3次元CADの導入などによる業務効率化を成功させる。その後、CAE専門企業に移り、マーケティング活動全般、SFA導入プロジェクトに関わる。マーケティングの可能性を追求すべく、2015年にBtoBマーケティング専門エージェンシーにて、Pardot、Marketo、Hubspot、シャノンなどのマーケテイングオートメーションツールの導入や各種業界を支援。Pardotは、日本に入ってきた当初からサポート。 2017年5月より現職のCMOとして紹介キャンペーンツール「 KUCHICO PREMIUM」や 店舗集客支援のマーケティング活動、2018年4月にはインサイドセールスの立ち上げ、ITを駆使した会社の生産性向上などHR部門も統括。また、同時に、中小企業におけるマーケティング支援、SFA支援や構築、人材の育成にもつとめる。Salesforceの導入事例として掲載されました。詳しくはこちら
柴沼 潤
データ サイエンティスト

2019年のはじめに入社し、Salesforce のEinsteinAnalyticsを活用した分析業務に取り組ませていただいております。ダブルワークしており、フリークライマーとしての活動の傍ら業務に取り組んでおります。マーケティングデザインでは私が取り組んできた分析業務の活用事例を紹介させていただくことで、営業支援ツールの導入・活用に役立つ情報を提供していきたいと考えております。機会があれば私自身の勤務の様子をご紹介させていただくかもしれません。ダブルワーク・テレワークといった勤務スタイルがどのように確立されているかなど、興味がある方々にとって有益な情報を発信できるように頑張ります。